まれに虫を採ります。

マエウスモンキノメイガ

マエウスモンキノメイガ  Paliga ochrealis (上♂、下♀)

 

和名の意味不明さ選手権で上位入賞間違いなしのノメイガ。

淡黄色地に湾曲した横線というよくあるパターンで他種と紛らわしく、案の定ネット上の画像は誤同定が散見される。地色の濃淡が少なく、横線は濃黄色となるのが分かりやすい区別点かと思う。♂の翅頂は♀に比べて尖る。

 

幼虫はキリの葉の裏に糸を張った巣を作りその中に潜んでいる(幼虫の写真を撮っていなかったので次回飼うときはちゃんと撮らないと...)。幼虫で越冬するが、昨年の秋、休眠に入った幼虫がキリの葉に留まっているのを見つけて、葉が落ちてからそれごと回収すれば来春に成虫が得られるなと思って後日見に行くと、幼虫は落ちた葉から脱出してどこかへ行ってしまっていた。

 

飼育は採卵がやや困難で、キリを入れても何故か産まないことが多く(一時期はメインホストはキリではないんじゃないかとすら思った)、どうやったら効率よく採卵できるのかいまだに分からない。産んでしまえばその後はキリの生葉で容易に飼えるのだが...

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チビアヤヒメノメイガの寄主植物

Haghani, A. F., Jalaeian, M., & Landry, B. (2016). Diasemiopsis ramburialis (Duponchel)(Lepidoptera, Pyralidae sl, Spilomelinae) in Iran: first record for the country and first host plant report on water fern (Azolla filiculoides Lam., Azollaceae). Nota lepidopterologica, 39: 1. (https://nl.pensoft.net/articles.php?id=6887)

 

日本では珍品のチビアヤヒメノメイガDiasemiopsis ramburialisの幼虫が、イランでニシノオオアカウキクサAzolla filiculoides から見つかったという論文。論文中では言及されてないけど、おまえ本当はミズメイガだろw

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ミナミウコンノメイガ

 

ミナミウコンノメイガ Patania sabinusalis (Walker, 1859)

上が♂、下が♀。

本土におけるダイズの害虫ウコンノメイガ P. ruralisに似るが、本種の方が全体に暗色で横線が太い。写真では分からないが新鮮な個体はごくわずかに紫色の光沢があり、エキゾチックでかっこいいと思うのだけど残念ながら賛同者は少ない。

名前の通り南方系の種だが九州の一部でウコンノメイガと分布が重なるらしい。

 

 

 

終齢幼虫。幼虫もウコンノメイガに似るが、前胸背面に()型の黒紋があるので一目瞭然。

カラムシの生葉で容易に大量飼育が可能で(人工飼料も食うには食う)、サイクルも速く、25℃の実験室内では丁度一カ月で一世代が回る。このように実験材料としては極めて優秀...と思いきや、いざ実験するとなると意外と気難しく、今年はF7まで累代したがまともなデータが得られずに終わった。今年もっとも悩まされた(今も悩まされている)虫のひとつである。

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ウラグロシロノメイガの論文

Joshi, Neelendra K.; Biddinger, David J.; Fleischer, Shelby; and Passoa, Steven (2013) "First Report of the Adventive Species Sitochroa Palealis (Lepidoptera: Crambidae) in Pennsylvania and Its Attraction to the Sex Pheromone of the European Corn Borer, Ostrinia Nubilalis (Lepidoptera: Crambidae)," The Great Lakes Entomologist: Vol. 46 : No. 1 , Article 6.

 

ウラグロシロノメイガをペンシルベニア州で初めて記録すると共に、ヨーロッパアワノメイガの合成性フェロモンへの誘引記録を報告。ヨーロッパアワノメイガには性フェロモン成分の比率に多型が見られ、11-tetradecenyl acetateのZ/E体が97:3のものと同1:99のものの2つのレースが存在するが、ウラグロシロノメイガが誘引されたのはE体のもののみだったらしい。

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クロスジノメイガ

クロスジノメイガ Tyspanodes striatus の♂

 

鮮やかなオレンジ色の前翅に黒い縦線というアバンギャルドな見た目のノメイガで、他に似た種はいない。

低山地ではごく普通種で、灯火に飛来するだけでなく、日中に林道を歩いていると飛び出す個体をよく目にする。

 

 

終齢幼虫。低山地に行けばそこら中に生えてるキブシの葉を二枚綴ってその内側から摂食する。成虫は似ても似つかないものの幼虫はハグルマノメイガによく似ていて(そのうちアップします...)、やっぱ近縁なんだなぁと実感する。

飼育はやや難しく、中齢以降でよく溶けるし、F2以降の卵が孵らずダメになることが多い。

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ホソミスジノメイガ

 

ホソミスジノメイガ Patania (旧Pleuroptya) chlorophanta (Butler, 1878) ♂

 

普通種ながら「The ノメイガ」といった感じのすっきりした斑紋で、わてくしは好きですね。

ノメイガ界きっての広食性で、幼虫はキリ(ゴマノハグサ科)からハクウンボク(エゴノキ科)に至るまで、木本ならなんでも良いんじゃないかってくらい多種の葉を巻いて食べる(これまで報告のないfamilyの樹木数種からも幼虫を見つけているのでさっさと投稿しないと...)。

ちなみに、画像検索するとヒロバウスグロノメイガやらクロヘリノメイガやらクロミスジノメイガやらなんで間違えるのか理解に苦しむ誤同定の画像がたくさん出てくるので注意が必要です(みんな蛾の成虫写真4も明らかにヒロバウスグロノメイガの誤同定)。

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クロミャクノメイガ

 

草原を歩いているとヨモギの穂を綴っている幼虫がポツポツ目についた。開いてみると、現在研究室で累代飼育中の見覚えのある幼虫が這い出してきた。野外ではこんな感じでおるんですね。肝心の幼虫は速攻で落下し虚無と化したので写真はありません...

 

2018年9月、山口県

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ノメイガ2種

8月中旬、今年もお盆休みは無いとばかり思っていたが、ちょうど実験する虫がいなくなるタイミングが訪れたので2秒ほど熟考した結果長野に行くこととした。

4泊4日のスケジュールのうち前半二日は雨、後半二日は低温という散々な条件だったが、目的のノメイガは無事に確保することができ、わてくしの有能さを思い知るなどした。

 

キノメイガ

目的その1のキノメイガ

高原のノメイガ。局地的だがいるとこにはいっぱいいる。一見クロミャクノメイガとかと紛らわしいが、生きてるときは眼が赤色なのですぐにわかる。

 

シロモンクロノメイガ

目的その2のシロモンクロノメイガ

訪花したところをバッチリ撮りたかったのだけど、クソ晴天&クソ強風でこんな写真しか撮れず。

 

この2種がいるような場所なら目的その3のクロミャクノメイガも楽勝...のはずが何故か全然いなくて2♂2♀を得たのみ。まあ採卵飼育にはそれでも充分だったので良しとしますか...

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シロモンクロノメイガ北海道亜種

シロモンクロノメイガ北海道亜種

 

わてくしの最も好きな虫のひとつ。

北海道産は本州産と比べて白斑が発達するため一段と美しい。

最初は山の上の草原を探したのだが見つからず、山を降りてから道端のしょうもない草地を探すと立て続けに見つけることができた。

 

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Loxostege aeruginalis

精霊srsjkrmnnmig。ユーラシア大陸に広く分布するが、日本では北海道の特産。これを採るために7月の北の大地まで出向いてきた。

昨年行った時もこれを狙ったが惨敗で、偶産なんじゃないかとすら考えたが、今回は一晩で5♂が採れたため土着しているのは確実。常人はライトしようとは思わない環境のうえ、飛来時間が限られるのが今まで見つからなかった要因か。

少し擦れてはいたが、初めて見る憧れの蛾は眩いばかりの白銀に輝いていた。

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